真の絶対音感
こんにちは!講師の黒田です!
絶対音感って憧れる響きですよね。
聞こえてくるメロディをすぐにドレミで歌えたり、果ては電車の音や雨の音がドレミに聴こえたり⁉︎
理論の先生と「絶対音感」のお話になった時、先生は「本当の絶対音感をお持ちの方とはかなり少ないのではないだろうか」
と仰っていました。
先生は絶対音感もちです。
その先生が、本当の絶対音感があると考えるのはどういう事でしょうか?
私は「真の絶対音感」というものを予想しようと思います。
こんな仕事をしていると「絶対音感」もちに何人もお会いした事があります。
私は絶対音感を持ち合わせていないので、どのような感覚なのか質問していきます。
ほとんどの方は
「ピアノの音だけわかる」
「実は他の楽器だとわかり辛い」
「メロディの音を完璧に聞き取れる」
「コードの音を全て聞き取れる(3和音からテンションコードまでレベル差あり)」
絶対音感をお持ちの方は雨の音までドレミに聞こえると思っていた人は「あれ?」と感じるかもですが、大体の方はピアノ、楽器などの音を中心にドレミを感じているそうです。
いやいや!これは凄いことです。
この領域は小さな頃からピアノを演奏して、徐々に音を記憶して習得した才能だと考えます。
努力、センス
この音の記憶、沢山の音に影響を受けた大人には身につかないかもしれません。
とはいえ「記憶」なのでピアノ習い始めたら多少身につきます。
ちなみに辞めた後は半年以内にその音の記憶は忘れるでしょう。
ギターなどの倍音が豊富(という表現であっているのか?多い的な?)な楽器は脳に記憶させるのは難しいかも?
話を戻します。
ほとんどの方、以外の方は
日常にある音がドレミに聞こえてくるとの事です。
雨音、人の声などが音階に聞こえると
この感覚を想像することは難しいです…
実際のところ、「雨音が音階に聞こえる」というのは、音に対してドレミになるような補正をかけている状態のように思えます。
普通、雨音というのは綺麗な音程を取りません。
ドでもなければド#でもない間の音…
のような場合である可能性が99%かと。
つまりは音痴な音をドレミに変換している事になります。
これは正確に絶対音をとっている事になるのか…?
ちょっと違う気が。
440Hzチューニング、441Hzチューニングの違いがわかる高度な耳を持ったレベルの人もいますが、これは普段聴いているピアノ音や音叉などを記憶しているからこそ分かるのだと思います。
このレベルだと調律師になれるかと。
さらに上のレベルを考えます。
全ての音をドレミの音階に当てはめるのでなく、
わずかな振動数の違いを正確に聴き分けられる人
これが最高地点だと考えます。
お会いしたこともないし、聞いたこともないですが。
ドレミにならない音だろうが、完全に聴き取り音を認識する耳の良さです。
周波数を聞き分ける的な
もう動物の領域ではないでしょうか?
私は
「このレベルがいるのでは?」と
すると先生は
「そこまでになってくると音楽やってないんじゃないかなぁ」
…たしかに!
そのレベルだと音楽はもう苦痛でしかないと思えます。
ほとんどの曲は平均律という音の並びになっており、これは正確には和音に音のズレが生じます。
このズレ、普通は気にならない、聞き取れない程度のズレですが
このレベルの絶対音感もちにとっては強力な歪み、不協、うねりを感じるはずです。
微妙な振動数と音の長さの分、生活音に比べて音楽は、さらに音のズレを感じると考えられます。
音楽を聴くことで不快な気分になるでしょう…。
ドレミという「音のキマリ」の概念ですら気持ち悪いはず。
ノイローゼになってしまいそうです…。
ズレのない音楽である純正律が救いになりますように。
まとめると
真の絶対音感の方は恐らく音楽やってない!
でした。